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ヒト免疫不全ウイルス-一般的な医療機関にてについて調べるならランキング★モンスターで簡単チェック!!
9.HIVとAIDS治療の一般論
9.1.一般的な医療機関にて

HIVに関してはガイドラインが半年ごとに改訂されるほど治療の進歩が激しい分野である。はっきりいってしまえば専門家以外治療することはできない。一般内科医としてできることはスクリーニングと、安定期に入った場合のフォローアップだけである。そのあたりを重点的に纏める。HIVは主にCD4陽性Tリンパ球とマクロファージ系の細胞に感染するレトロウイルスである。HIV感染症は大きく分けて急性感染期、無症候期、AIDS期の3段階に分かれる。感染後1~2週間で急性感染期(大抵は感冒症状)を認め、その後無症候期となり患者ごとのHIVRNA量(セットポイント)に落ち着く。無症候期が10年程度続くが、その間にCD4陽性T細胞数は徐々に減少していき、200/μl以下になると日和見感染症、日和見腫瘍が発生しAIDSとなる。無治療の場合はAIDS発症後2年程度で死亡する。急性期とAIDS期の長さに個体差は少なく、無症候期の長さに大きな個体差があることが知られている。かつてはHIV感染者とAIDS患者を厳密に区別していたが、現在治療が極めて進歩したため、AIDS発症によって医療機関を受診した人も日和見感染を起こさないCD4数まで回復するようになっており、あくまでもスペクトラムで理解するべき概念となった。日本においてHIV感染者はかつては血友病患者が大多数である極めて特殊な疾患であった。その後普通の性行為で感染するSTIとして認識がされるようになった。重層扁平上皮で酸性に維持されている膣壁に比べて単層立方上皮である直腸粘膜は感染防御という点では弱く、アナルセックスを行う場合はリスクファクターとなる。事実、男性同性愛者のHIV感染者が多い傾向がある。日本は先進国中例外的にHIV感染者が増加する傾向がある。HIV感染自体は殆ど無症候であるために感染者、患者の多くは一般病院、診療所で発見されることが多い。具体的には梅毒、クラミジアといったSTIを契機に、または結核(HIVでは結核をおこしやすく、さらに重症化しやすいことが知られている)、帯状疱疹(繰り返す場合は特に重要)、肺炎、腔内カンジダなど繰り返す感染症での発見が多い。HIVというと日和見感染の方が有名だが、細胞性免疫の低下が起こるため不自然な発症年齢での繰り返す感染症では特に疑わなければならない。好中球減少症では好気性グラム陰性桿菌、腸球菌カンジダアスペルギルスが問題となるためエンピリカルな治療が行いやすいのに対して細胞性免疫不全はあらゆる種類の病原微生物の感染を起こすため、エンピリカルな治療を行わないのが通常である。強いて言えば細胞内寄生菌や麻疹、ヘルペスといった一般ウイルスの感染症が細胞性免疫不全を疑える所見となる。簡単に培養、検出ができず生検などが確定診断となるような感染症が多く、治療薬に毒性が強いものが多いというのも特徴の一つである。とはいえ、細胞性免疫不全は標準的な感染症の頻度も高くなるためにこれらの特徴のみで診断を行うのは注意が必要である。HIV患者の病勢はPCRによって行うウイルス量とフローサイトメトリーによって行うCD4陽性細胞数で把握されることが多い。CD4数は現在の病態を反映する数値である。正常ならば800~1200個/μlであるがHIVに感染すると徐々に低下していく。500個/μl程度では帯状疱疹、結核、カポジ肉腫、非ホジキンリンパ腫、200個/μl程度ではカリニ肺炎、トキソプラズマ脳症、100個/μlではクリプトコッカス髄膜炎、50個/μlではサイトメガロウイルス、非定型抗酸菌症を起こしやすいとされており、それぞれ適した予防投与やスクリーニング検査が求められる。サイトメガロウイルス感染症は眼、消化器、神経で起こることが多いが眼病変、サイトメガロウイルス網膜炎は眼科医による視診がなければ診断は難しい。黄斑部に病変があれば視力低下にて気が付けることもある。もう一つの指標がPCRにて測定されるウイルス価である。ウイルス価は病気の進行速度を示す。おおよそ50個/μl以上のウイルスがあれば検出可能とされている。現在のHIV治療が治癒を期待できないため、一度でも感染したら、この検査で検出不能となったとしても、治療を中止すると見事に再発することが知られている。HIVの一部がメモリーTリンパ球(極めて寿命が長い)に潜伏感染をしているからである。

(出典:Wikipedia)

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