ランキングモンスター
6.ライフサイクル
6.3.近親者との性的体験
- 人類学的には、インセスト・タブーは全人類普遍的であることが報告されている。イスラエルのキブツの研究、あるいは台湾のシンプアの研究から、例え兄弟でなくても幼い時期に社会的接触の多かった男女同士は、成長すると互いに距離をとるようになるため、彼らの間に恋愛感情は生まれにくいという事実が判明している(ウェスターマーク効果)。ただしこれは、いわゆる「長期的な目で見た場合」そのような感じだということであるため、この理論には、短期間の性行為が起こる可能性までは否定できないという問題がある。キブツを調査していたメルフォード・スパイロは、思春期に強く感情が抑圧されるためにウェスターマーク効果のような現象が起こることを指摘している。
- 性的経験・性的虐待に関する調査結果に表れた近親姦発生率の高さは、近親相姦のタブーが実際にはさほど機能していないことを示している。アメリカのキンゼイ報告では、近親者による性虐待を受けた経験がある女性は、全体の5.5%(うち実父・継父が1.0%)とされ、フェミニストのダイアナ・ラッセルが1978年に行った、サンフランシスコの女性930人を対象にした調査では、18歳までに女性の16%が近親者との性行為を体験しているとされる。また、社会学者デイビッド・フィンケラーが1978年に行った、大学生を対象にした調査によれば、男性の10%、女性の15%が兄弟姉妹との性行為を体験しているなど、様々な調査報告があり、高い近親姦発生率を示している。日本のデータはアメリカに比べると少ないが、五島勉の『近親相愛』(1972年)では、女性1229人中4.7%に近親姦あるいは未遂の関係があったと述べられている。もっとも、これらの調査は、その調査方法自体に対する批判も強く、必ずしも正確な数字を示している保障はない。特に保守的な時代に作られた報告書が多く、女性が性に対する調査に正直に回答すること自体が白眼視される時代であるため、上記のような赤裸々な報告をする女性自体が特殊であり、アンケート対象が「特殊な層」に偏っているとの指摘がある。すなわち、母数に特殊な対象が多いことから、必然的にパーセンテージも高くなっている可能性があり、実際にはもっと少ないとの指摘もある。
- 前述のフィンケラーによる兄弟姉妹間の近親姦調査では、体験年齢が鍵を握る事が分かっている。9歳以降ならば性的自尊心は強くなる事が多いが、9歳以下の場合、性的自尊心が低くなってしまう事が多い1。
- アメリカでは1970年代に、近親愛を認めるべきという思想から、近親姦を違法とする法律の撤廃が訴えられたこともあったが、子供への性虐待の可能性に目が向けられたため、そのような発言は反発を受けていた。この問題は現在でもしばしば話題にされる。
(出典:Wikipedia)
ランキングモンスタートップ>性行為>近親者との性的体験